【総務必見!】株主総会の流れと準備|お土産やお弁当はいる?ずばり解説!

株主総会の流れ

上場企業において、株主総会は会社の行事の中でも大きな行事のひとつです。

基本的に会社の総務担当部署が中心となって準備から運営を行いますが、準備は多岐にわたり大変ですよね。

そこで今回のコラムでは株主総会の流れと準備について、事務的なものからお土産・お弁当まで網羅して解説します。

昨年度(2022年度)のお土産事情等はどうだったのかもお伝えしますので、忙しい総務担当者の方、株主総会の運営や準備をされる方はぜひご参考下さい!

株主総会とは

まずは株主総会について簡単に整理しておきたいと思います。

株主総会とは会社の根幹に関わる重要事項を決定する、株式会社における最上位の意思決定機関です。

株主で構成され、“株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる”という権限が与えられています。(会社法第295条第1項)

 

ただし「取締役会」が設置されている会社においては、会社法または定款で定められた重要な事項のみを決議することができます。

取締役会とは取締役によって構成され、会社の日常的な業務の事業方法などを決定する機関です。

なお、取締役の選任や解任については株主総会の決議事項となっています。

 

(株主総会の権限)

第二百九十五条 株主総会は、この法律に規定する事項及び株式会社の組織、運営、管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる。

2 前項の規定にかかわらず、取締役会設置会社においては、株主総会は、この法律に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。

3 この法律の規定により株主総会の決議を必要とする事項について、取締役、執行役、取締役会その他の株主総会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しない。

引用 e-gov法令検索

 

株主総会には「定時株主総会」と「臨時株主総会」がある

株主総会には定時株主総会と臨時株主総会の2種類があります。

 


定時株主総会:毎事業年度の終了後、一定の時期に開催される株主総会

臨時株主総会:必要に応じて随時開催される株主総会


 

今回ご説明する株主総会は、定時株主総会についてです。

上記の通り定時株主総会は事業年度末から一定期間内に開催しなければなりませんが、3月が決算の会社が多いため、6月に開催する会社が多い傾向にあります。

定時株主総会では主に、前年度の事業報告や決算書類の承認、株主への剰余金の配当などを議案としています。

 

(株主総会の招集)

第二百九十六条 定時株主総会は、毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない。

2 株主総会は、必要がある場合には、いつでも、招集することができる。

3 株主総会は、次条第四項の規定により招集する場合を除き、取締役が招集する。

引用 e-gov法令検索

 

株主総会の流れと準備

株主総会の流れ

株主総会では運営や招集手続きにおいて瑕疵があった場合、決議が取り消しになる可能性も出てきます。

そのため全体の流れを良く把握しておき、準備から終了後まで抜かりのないようにしておきましょう。

株式総会の準備から終了後までのおおまかな流れは次の通りです。


---開催まで---

  1. 取締役会(設置していない会社は取締役)で株主総会開催の決定
  2. 株主総会招集通知を株主へ発送

(付随業務)

  • 招集通知送付までのスケジュール確認
  • シナリオ作成
  • リハーサル
  • 会場・場所の確保
  • お土産の手配
  • お食事・お弁当の手配

---当日---

  1. 株主総会開催

(付随業務)

  • 会場・受付準備
  • 誘導・案内
  • 片付け

---終了後---

  1. 株主総会の議事録の作成
  2. 取締役会の開催・議事録の作成
  3. 株主へ書類の送付(決議通知書、配当関係書類等)
  4. 登記手続き
  5. 決算公告(計算書類の公告)

(付随業務)

  • 書面での保存

ではそれぞれをもう少し詳しくみてみましょう。

開催までの流れと準備

株主総会開催までは、

  1. 取締役・取締役会等による株主総会開催(招集)の決定
  2. 株主総会招集通知を株主へ発送

を大きな柱とし、それに合わせて細かい調整や準備が必要となります。

1.取締役会による株主総会開催(招集)の決定

取締役会(取締役会を設置していない会社は取締役)において、次の内容が決定されます。

  • 株主総会を開催する日時・場所
  • 株主総会の目的事項
  • その他法務省令で定める事項
  • 書面投票・電子投票を認める場合にはその内容について

取締役会で株主総会の開催(招集)が決定したら、株主総会招集通知を送付します。

 

2.株主総会招集通知の発送

株主総会招集通知の送付には次の通り期限が設けられているため、取締役会の段階からスケジュール計画に注意しなければなりません。

株主総会通知書とともに株主へ送付する文書(事業報告、計算書類、委任状など)の準備期間も計算しておく必要があります。

  • 公開会社:株主総会の2週間前
  • 非公開会社:株主総会の1週間前(もしくは定款で定められた期間)

 

付随業務

また、開催までに行う付随した業務として

  • 取締役会の準備
  • 取締役会から招集通知送付までのスケジュール調整
  • 会場・場所の確保
  • シナリオ作成
  • リハーサル
  • お土産・お弁当等の手配

などがあります。

シナリオ作成では進行のシナリオと役割担当を組んでおきます。

事前に届いた質問状への回答と対応者、想定される質問と対応者なども組み込んでおくとよいでしょう。

また、リハーサルではシナリオに基づいて、会場への入場・受付から終了まで通して行います。

進行だけでなく非常口やトイレ、駐車場、空調などもチェックしておきましょう。

 

株主総会当日の流れ

一般的な株主総会の流れは次の通りです。

  1. 議長就任
  2. 開会宣言(議長)
  3. 議事進行に関する説明
  4. 株主数・議決権数の報告
  5. 監査報告
  6. 事業報告・計算書類の説明
  7. 議案の説明
  8. 質疑応答
  9. 議決
  10. 閉会宣言

株主総会当日の流れとしては、司会担当者を中心に質疑応答などの各担当者によって、あらかじめ作成したシナリオに基づいて進行していきます。

株主総会自体は通常1時間程度が目安と言われていますが、質疑応答の内容によっては多少長引く場合もあります。

付随業務

当日上記以外に付随した業務として、

  • 会場・受付準備
  • 誘導・案内
  • 片付け

などがあります。

いずれも前日までのリハーサル等で準備しておけばスムーズにおこなうことができます。

 

株主総会終了後の流れ

株主総会が終了した後の流れは次の通りです。

  1. 株主総会の議事録の作成
  2. 取締役会の開催
  3. 株主へ書類の送付(決議通知書、配当関係書類等)
  4. 登記手続き
  5. 決算公告(計算書類の公告)

 

議事録の作成

株主総会終了後、まず議事録の作成を行います。(会社法318条)。

議事録は書面または電磁的記録によって作成し、作成した議事録は本店で10年間備え置かなければなりません。(会社法318条2項)

取締役会の開催・議事録の作成

株主総会の終了後、取締役会を開催します。

会社によっては続けて開催されることもあります。

取締役会でも議事録の作成が必要で、株主総会の議事録と同様に本店で10年間備え置かなければなりません。(会社法317条)

株主へ書類の送付(決議通知書、配当関係書類等)

上場会社の場合、株主総会の終了後、株主へ決議通知書や配当関係書類を送付もしくはHPへ掲載するのが一般的です。

非上場会社の場合でも、ケースによっては書面の発送をします。

登記手続き

  • 取締役や代表取締役の選任・重任・解任
  • 監査役の設置
  • 募集株式・新株予約権の発行
  • 組織再編等の決議

など登記が必要な決議があった場合は、株主総会終了後から2週間以内に登記を行う必要があります(会社法911条1項)。

決算公告

株主総会終了後、決算公告を行います。

決算公告は上場会社か非上場会社に関わらず、原則として全ての株式会社が”定時株主総会の終結後遅滞なく行わなければならない”と義務付けられています。(会社法 440 条第 1 項)

例外として

  • 有価証券報告書の提出義務がある会社(会社法440 条4 項)
  • HP 上での計算書類の開示(電磁的公告)を行っている会社(会社法 440 条 3 項)

は決算公告の必要がないとされています。

また、株式総会以外の特例有限会社、合同会社といった持分会社も決算公告の必要はありません(会社法440条1号、整備法28条)。

 

付随業務

また付随する業務として、書面での保存(備え置き)があります。

株主総会議事録、計算書類、事業報告などの株主総会に関連する書面や電磁的記録は、会社法の規定に従って一定期間備え置かなければなりません。

それぞれの書類ごとに保存場所や機関が定められているので、それらにしたがって保存しておきます。

 

株主総会のお土産は株主の楽しみのひとつ?!

株主総会のお土産

会社によっては株主総会で株主にお土産をお渡しする場合があります。

お土産は自社製品であった、菓子詰め合わせなどであったりと様々です。

株主総会へ参加する個人投資家にとっては、ひそかな楽しみとしても有名です。

では実際に株主総会におけるお土産事情はどのようになっているのか、東京株式懇話会による調査データ「2022 年度全株懇調査報告書」を参照してみたいと思います。

出典:東京株式懇話会HP「2022 年度全株懇調査報告書」より

こちらのデータによると、昨年度の株主総会でお土産を用意しているのは全体の1割弱で1,601社中130社がお土産を準備しています。

また、昨年度のお土産は無しとした会社の内、コロナ禍のため一旦中止としている会社は2割弱で、1,601社中316社になります。

コロナ禍でなければおよそ3割弱がなんらかのお土産を準備しているようです。

 

株主総会でどんなお土産を準備したらよいの?

株主総会のお土産の金額や内容は、これまでの自社の実績を基に決めるのが妥当です。

今回から初めて導入する場合や見直す場合、他社も参考にしたいですよね。

ちなみに上記調査によると、昨年お土産を準備した会社のうち37.7%が自社製品、62.3%が他社製品と、意外と他社製品のお土産を準備している会社が多くなっています。

自社製品の場合は2,000~3,000円が14.6%、1,000~2,000円が13.1%となっており、おおよそ2,000円位が相場となっているようです。

また、他社製品のお土産を準備する場合では1,000~2,000円が34.6%、1,000円未満が20.0%となっており、自社製品の場合よりも若干少な目でおおよそ1,000円位が相場となっています。

個数はほとんどの場合で1人1個となっているようですね。

【株主総会のお土産の相場】

  • 自社製品の相場:2,000円前後
  • 他社製品の相場:1,000円前後

株主総会でお渡しするお土産は株主優待とは異なり、株主総会へ参加した株主のみが頂けるものです。

必ず準備する必要はないですが、株主の楽しみのひとつにもなっているようですね。

自社製品をお土産としている場合、その会社の製品や、自社製品にプラスして自社キャラクターなどのオリジナルグッズなどがよく用いられています。

お土産が豪華だったりで、個人株主から人気となっている企業もあるようですよ。

また、他社製品を準備する場合はタオルやソープなどの日用品や、有名店の焼き菓子セットなどがよく用いられているようです。

 

株主総会で軽食やお弁当を準備することも

株主総会のお弁当

株主総会では軽食や飲み物、お弁当などを準備するケースもあります。

株主総会は午前中(10時頃)から開催されることが多く、先にもお伝えしたように1時間から質疑応答等のボリュームによっては長い時間になることもあります。

株主への配慮からロビーや会場に飲み物や軽食を準備したり、株主総会終了後に軽食やお弁当を準備する場合も意外と多くあります。

ここ数年はコロナ禍による影響で飲食物の提供を自粛しているケースが多かったようですが、昨今の情勢を鑑みると、また以前のように戻ってくるかもしれませんね。

全項目に引き続き東京株式懇話会による調査データ「2022 年度全株懇調査報告書」のデータを見てみたいと思います。

 

 

出典:東京株式懇話会HP「2022 年度全株懇調査報告書」より

コロナ禍となった2020年のデータを見ると、その年から株主総会の開催前・会場内・終了後において、飲食などのサービスを中止したケースが多いようです。

コロナ禍で一時中止としている会社も13.5~15.0%程度あります。

本年度から復活する場合、これまでの会社の慣例を参考にしたり、気分を一新して新たにサービスを考えるのもよいですね。

 

株主総会の軽食やお弁当はどんなんものを準備したらよいの?

では株主総会で飲食物をサービスする場合、どんな飲み物や軽食、お弁当を準備したらよいのでしょうか。

飲み物

飲み物を準備する場合は、

  • 席にペットボトルを準備
  • ロビーや会場にドリンクコーナーを準備
  • 会社でコーヒー・お茶などを提供

といったケースが多いです。

個人株主が出席しない株主総会の場合は、その会社でコーヒーやお茶などをお出しするケースもあります。

個人株主が出席する場合、各席へペットボトルを置いておいたり、会場内やロビーの一画にドリンクコーナーを設けることもあります。

ドリンクコーナーは、自社で開催する場合は社員で会場準備の一環としておこなったり、ケータリングサービスを用いることが多いです。

また会場を借りて開催する場合は、会場に付属しているサービスを利用したり、同じくケータリングサービスが用いられることが多いです。

軽食・お弁当

軽食やお弁当を準備する場合、やはり金額や内容はこれまでの会社の慣例に合わせて決めるのが妥当といえます。

お土産と同様、今回から初めて導入する場合等は他社の様子も気になりますよね。

軽食とお弁当では予算も異なりますが、お弁当の場合はだいたい2,000~3,000円位が相場感としてあり、場合によっては5,000円以上するお弁当を注文される会社もあるようです。

以下に弊社お弁当百貨店で企業様からご注文いただいた実績の一例をご紹介するので、せひご参考下さい!

こちらは企業様よりご注文いただいた特注のサンドイッチ弁当です。

海外の方も召し上がるとのことで、ベジタリアン対応のものもご用意させていただきました。

株主総会で軽食のサービスをお考えの企業様は、サンドイッチ弁当もおすすめです!

>>ご注文事例)サンドイッチ弁当

>「国産うな重」極上

株主総会ではやはり豪華にされたい!という企業様へは、うな重弁当もおすすめです。

こちらは企業様に600個ご注文いただいた浅草うな河の『【温まる】国産うな重(極上)』です。

厳選した国産のうなぎをたっぷり使用し、温まる容器使用なので出来立てのおいしさを味わって頂けます。

>>ご注文事例)国産うな重

こちらは入社式のお弁当としてご注文いただいた陽なた『彩り3色のそぼろご飯』です。

陽なたの二段弁当シリーズは他にもローストビーフ二段弁当、銀だら西京焼き二段弁当、牛すき焼きご飯など、どれも人気のお弁当となっています!

>>ご注文事例)入社式のお弁当

こちらは企業様のゴルフ大会の昼食としてご注文いただいたKitchen adumiの二の膳 弐(さわらの西京焼き)です。

さわらの西京焼きとローストポーク、さくさくのエビフライ、贅沢な肉厚ふわふわ鰻と炊き込みご飯、ホッとする煮物、とお値段以上の欲張りがかなうお弁当です。

>>ご注文事例)某ゴルフ大会

こうしたお弁当は株主総会当日の株主様へだけでなく、リハーサル時の社員の方々へのお弁当としてもおすすめです!

会議などのお弁当の選び方をもっと詳しく知りたい方は、次のコラムもご参考下さいね。

参考リンク

 

まとめ

今回のコラムでは株主総会の大まかな流れとお土産やお弁当事情について解説しました。

実務的な準備も大変ですが、付随した業務も多岐にわたり大変ですよね。

大まかな流れを把握し、やるべきことを取りこぼしのないように準備しましょう。

 

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