【夏野菜の種類と効果】体を冷やすと言われるのはなぜ?体に良い効果も解説!
日本には四季があり、季節ごとの旬の食べ物があります。
だんだんと熱くなってきている最近は、お店にも夏野菜が並び始めていますね。
一方で、「夏野菜は体を冷やす」という話を聞いたことはありませんか?
夏野菜が体を冷やすと言われる理由は大きく分けて
- 水分量
- カリウム
- 食べ物の「陰と陽」
の3つが挙げられます。
そこで今回のコラムでは夏野菜が体を冷やすと言われる理由を解説するとともに、夏野菜の種類とそれぞれの効果についてもご紹介したいと思います!
- 「夏野菜は体を冷やす」と言われる理由が知りたい
- 旬の夏野菜の種類が知りたい
- 夏野菜がもつ体に良い効果を知りたい
という方はぜひご参考下さいね。
Contents
夏野菜は体を冷やすと言われる理由①「水分量」
きゅうりやトマトに代表される夏野菜には水分が豊富に含まれていることが、「夏野菜は体を冷やす」と言われる理由のひとつです。
水分は体内の熱を吸収しやすく、そして水分と一緒に体の熱を体外へ放出することで体内の熱を冷やす効果が期待できるためです。
また、水分が豊富な種類の夏野菜を摂ることで、夏に欠かせない水分補給もすることができます。
水分量の多い夏野菜の例と含有量の目安は次の通りです。
- きゅうり:約95%
- トマト:約90%
- なす:約94%
- ズッキーニ:約95%
- 冬瓜:約90%
夏野菜は体を冷やすと言われる理由②「カリウム」
夏野菜にはカリウムが含まれている種類が多いのも、「夏野菜は体を冷やす」と言われる理由に挙げられます。
カリウムは人間の体に欠かすことのできない「必須ミネラル」のひとつです。
カリウムの持つ利尿作用とナトリウムを体の外に出しやすくする作用によって、水分とともに体の余分な熱を体外に放出し、体をクールダウンさせる効果があるためです。
クールダウンだけでなく、カリウムを摂ることで余分なナトリウムが尿として排泄されることで、むくみの解消にも効果があります。
カリウムには他にも細胞内液の浸透圧を調節して一定に保つ働きや、神経の興奮性や筋肉の収縮、体液のpHバランスを保つ役割を果たしています。
カリウムの多い夏野菜の例と、可食部100g中の含有量は次の通りです。
- 枝豆:490㎎
- ズッキーニ:320㎎
- スイートコーン(とうもろこし):290㎎
- オクラ:280㎎
- さやいんげん:270㎎
- なす:220㎎
- トマト:210㎎
- きゅうり:200㎎
- ピーマン:200㎎
- 冬瓜:200㎎
夏野菜は体を冷やすと言われる理由③「陰と陽」
食べ物を陰と陽に分けて考える、いわゆる「陰陽」の考え方においても夏野菜は体を冷やすと捉えられています。
水分やカリウムなど栄養素を知る栄養学がなかった頃は、食べ物の栄養バランスを取る方法のひとつに「陰陽」が用いられていました。
陰陽とは、世の中にある全ての物事は陰と陽に分けられるという考え方のことです。
陰陽の考え方では、
冬や寒い地域は「陰」 ⇔ 夏や熱い地域は「陽」
体を冷やす食べ物は「陰」 ⇔ 体を温める食べ物は「陽」
となっています。
冬(陰)には体を温める食べ物(陽)が多く実り、夏(陽)には体を冷やす食べ物(陰)が多く実ります。
そしてこうした自然界の陰陽バランスをうまく食事に取り入れることで、健康に役立てられてきました。
こうした食べ物の陰陽の考え方は、現代でも薬膳料理基本のひとつとなっています。
夏野菜の種類と効果

出典:農林水産省HP
では代表的な夏野菜の種類と、それぞれの野菜が持っている主な栄養素や体に良い効果を一挙にご紹介します!
きゅうり
【主な栄養素】
カリウム、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、シトルリン、葉酸、マグネシウム
きゅうりは体を冷やす効果のある水分やカリウムが多い、代表的な夏野菜です。
利尿作用やナトリウムの排出作用によって、夏場のほてり対策やむくみ対策だけでなく、高血圧や生活習慣病の予防に効果が期待できます。
また、きゅうりに含まれる「シトルリン」という成分には血管を健やかに保つ効果があり、動脈硬化の予防や冷え症の改善をサポートしてくれます。
きゅうりは95%が水分であるためよく「栄養があまりない」と言われがちですが、疲労回復を助けるビタミンB群やビタミンC、マグネシウムなどのミネラル類も含まれているので、食欲の落ちる夏にとても適した野菜といえます。
なす
【主な栄養素】
カリウム、葉酸、アントシアニン(ナスニン)、食物繊維
なすの濃い紫の皮にはポリフェノールの一種である「アントシアニン」が含まれており、その中でもなす特有の「ナスニン」という成分が多くを占めています。
元々アントシアニンには活性酸素の発生を抑える抗酸化作用があるため、抗がん作用、動脈硬化や高血圧の予防をはじめ、免疫力の向上やアンチエイジング効果が期待できます。
特にナスニンは抗酸化の力が強いと言われているので、なすを食べるときは皮も一緒にいただきましょう。
トマト
【主な栄養素】
ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンC、リコピン、カリウム、食物繊維(ペクチン)
トマトは昔から「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるように、ビタミンA、C、カリウム、食物繊維など栄養素が豊富に含まれる優れた夏野菜です。
中でも特に注目したいのは「リコピン」です。
リコピンは赤色の色素で、リコピンは活性酸素の発生を抑える「抗酸化作用」がとても強く、ナスと同様に抗がん作用、動脈硬化や高血圧の予防があります。
また、リコピンの強い抗酸化力は美容面にもプラスに働き、シミの元であるメラニンの生成を抑制したり、しわ防止にも効果が期待できます。
ビタミンA(β-カロテン)も活性酸素の発生を抑え除去する作用があるため、免疫力を高めてくれます。
リコピンやビタミンA(β-カロテン)は脂溶性なので、油と一緒にとると吸収率がアップしますよ。
ピーマン
【主な栄養素】
ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンC、ビタミンP
ピーマンにはビタミンCが多く含まれ、その量はなんとトマトの約5倍ともいわれています。
さらにピーマンが熟した赤ピーマンはビタミンなどの栄養価も2〜3倍にアップし、特にビタミンA(β-カロテン)が多く含まれます。
脂溶性を活かして炒め物などにしてもよいですね。
また、ピーマンの持つ独特香りのもとは「ピラジン」と言われる成分で、ピラジンは血液をサラサラにする効果があると言われており、心筋梗塞や脳梗塞の予防が期待できると言われています。
ゴーヤ
【主な栄養素】
ビタミンC、カリウム、モモルデシン、シトルリン、葉酸
ゴーヤもきゅうりと同じくカリウムやビタミンC、シトルリンが含まれています。
ゴーヤに含まれるビタミンCは過熱しても壊れにくいため、加熱調理にも向いています。
葉酸は赤血球の生産を助けるビタミンB群のひとつですが、ゴーヤは夏野菜の中では比較的多く含まれています。
また、ゴーヤ独特の苦みの素である「モモルデシン」という成分には、胃液の分泌を促進して食欲を増進させる効果があるため、夏場で食欲があまりな出ないという時は、ゴーヤと油を使ったチャンプルーなどの料理がおすすめというわけです。
オクラ
【主な栄養素】
ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維(ペクチン)
オクラにはビタミン類とミネラル類(カリウム・カルシウム・マグネシウム)、食物繊維など多くの栄養素が含まれており、含有量も他の野菜と比較して多い、栄養価の高い夏野菜です。
たとえば夏バテ防止や疲労回復を促すビタミンB1はピーマンの3倍もあり、カルシウムは可食部100g中に92㎎も含まれるなど、野菜の中でもカルシウム含有量が多い方にカテゴライズされます。
また、オクラの「ネバネバが体によい」と聞いたことがあるかもしれませんが、このネバネバ部分にもやはり健康に良い成分が含まれています。
ネバネバ成分はおもに食物繊維(ペクチン、ガラクタン、アラバン)で出来ており、整腸作用や便秘・下痢の予防など腸内環境を整える働き、そしてコレステロールを排出する働きがあるので、胃腸を壊しやすい夏場は積極的に食べたい夏野菜のひとつです。
みょうが
【主な栄養素】
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カリウム、鉄分、アントシアニン、α-ピネン
みょうがには疲労回復に役立つビタミンB類を中心に、夏野菜に多いカリウムも含まれています。
「アントシアニン」はみょうがの赤色の色素の成分で、なすと同様に抗酸化作用に優れており、抗がん作用、動脈硬化や高血圧の予防、免疫力の向上、アンチエイジング効果が期待できます。
また、みょうがには鉄分も含まれているので、貧血を起こしやすい夏や女性にはありがたいですね。
みょうがの魅力のひとつでもある特有の香りには「α-ピネン」という成分が含まれており、発汗を促す作用や胃のはたらきを促す作用や食欲増進作用、ホルモンバランスの調整、血行促進作用があると言われています。
さわやかな香りのみょうがを薬味などに用いれば、食欲を刺激しながら胃の働きも整えてくれるので、食欲の落ちる夏におすすめです。
枝豆
【主な栄養素】
たんぱく質、カルシウム、イソフラボン、ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、葉酸、メチオニン(アミノ酸)
枝豆は大豆が熟す前の状態ですので、大豆と同様に良質なたんぱく質をたくさん含むほか、大豆にはあまり含まれないビタミンCや葉酸も豊富という、豆類と野菜類の栄養素を併せ持ったような夏野菜です。
イソフラボンはポリフェノールの一種で女性ホルモンに似た働きをすることから、美肌や美容への効果やホルモンバランスの乱れによる諸症状への効果が期待できます。
あまり聞きなれない「メチオニン」という栄養素はアミノ酸の一種で、肝機能に作用し、肝臓でアルコールが分解されるときに欠かせない成分で、二日酔いにも効果があります。
このことからも枝豆は夏になるとついつい増えがちなビールのお供に最適なおつまみといえますね。
さやいんげん
【主な栄養素】
ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カリウム、アスパラギン酸、リジン(アミノ酸)、食物繊維
さやいんげんは、さやの部分にも豆の部分にもたくさんの栄養があります。
特にビタミンAやビタミンB群が豊富に含まれており、抗酸化作用や免疫力の向上、疲労回復や脂肪と糖の代謝をサポートしてくれます。
さやいんげんに含まれる「アスパラギン酸」も疲労回復やスタミナ増強の効果が期待できるため、さやいんげんは疲れやすい夏にぴったりの野菜ですね。
また、必須アミノ酸のひとつである「リジン」には、たんぱく質の吸収を助け体の成長を促す働きや肝機能を高める働き、新陳代謝を高め肌や血管を丈夫に保つ働きがあります。
ズッキーニ
【主な栄養素】
ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、カリウム、マグネシウム、葉酸、食物繊維
夏の定番になりつつあるズッキーニは、キュウリやカボチャと同じウリ科の夏野菜です。
きゅうりよりも属性としてはカボチャよりの種類で、かぼちゃよりもカロリーが低く、特に皮の部分に栄養素が含まれています。
ビタミン類が多種類に渡って豊富で、特にビタミンA・B2が多く含まれており、抗酸化作用や免疫力の向上、疲労回復や脂肪と糖の代謝を促進してくれます。
カリウムの量も枝豆に次いで多ので、暑い夏に体を冷やす効果も期待できますね。
ズッキーニには汗とともに排出されるマグネシウムも含まれているので、汗をかく夏におすすめです。
冬瓜(とうがん)
【主な栄養素】
ビタミンC、カリウム、食物繊維、サポニン
”冬の瓜”と表記されるのに夏野菜の冬瓜は、その90%が水分で一見栄養が少ないように思えますが、実はビタミンCやサポニンといった栄養素が豊富な夏野菜です。
ビタミンCはきゅうりの2倍近く含まれており、カリウムはキュウリやピーマンと同じくらいの含有量です。
冬瓜で注目したいのが、「サポニン」です。
「サポニン」は植物成分の一種で、腸内で糖質と脂肪が合体しないようにする働きや脂肪の蓄積を抑える働きがあり、ダイエットに良いと言われています。
加えてサポニンには免疫機能をつかさどる「ナチュラルキラー細胞」を活性化し、ウイルスや細菌から体を守ってくれる作用があるので、夏風邪対策にもおすすめです。
モロヘイヤ
【主な栄養素】
ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、カリウム、カルシウム、鉄分、食物繊維(マンナン、ペクチン)
モロヘイヤはエジプトが原産地で、アラビア語で「王様の野菜」という意味です。
その昔、難病を抱えていたエジプトの王様が、モロヘイヤスープを飲んで治ったと言う話からつけられたそう。
それほどにモロヘイヤは夏野菜の種類中だけでなく、全ての野菜の中でもトップクラスに栄養素が高い野菜です。
たとえば各栄養素の可食部100g中の含有量を、栄養価が高い代表的な野菜と比較すると次の表のようになります。

出典:文部科学省「食品成分データベース」を基に作成
このように、モロヘイヤには高い栄養価があることがわかります。
ビタミンA・C・Eはそれぞれ高い抗酸化作用があり、それぞれ免疫力の向上や美肌、アンチエイジングの効果が期待できます。
また、ビタミンCは植物性の鉄分の吸収を助ける作用があり、モロヘイヤには鉄分も含まれているため鉄分を効率よく吸収でき、貧貧血を予防する効果もあります。
オクラにも含まれているペクチンは、整腸作用や便秘・下痢の予防など腸内環境を整える働きがあるため、冷房や冷たいもので壊しがちな夏の腸を健やか保ってくれるでしょう。
お店で見かけたら積極的に取り入れたいですね。
スイートコーン(とうもろこし)
【主な栄養素】
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、葉酸、カリウム、鉄分、亜鉛、食物繊維
スイートコーンは甘くてお子様にも人気の高い夏野菜ですね。
スイートコーンは穀類なので主な栄養素は炭水化物ですが、ビタミンB群をはじめとするビタミン類やミネラル類も豊富に含まれています。
特にビタミンB1が多く含まれており、ビタミンB1は疲労回復に効果があるほか、糖質をエネルギーに変えるのに欠かせない栄養素でもあります。
スイートコーンは糖質が多いですがビタミンB1も同時に摂れることもあり、消化吸収が速く夏バテによる疲労回復やエネルギーチャージに効果が期待できます。
また、鉄分が可食部100g中に0.8mgも含まれており、鉄分の多い野菜のほうれん草とほぼ同量となっています。
スイートコーンにはビタミンCも含まれているので、鉄分を吸収しやすく、夏に起こりがちな貧血の予防にもつながります。
まとめ
今回は夏野菜は体を冷やすと言われる理由、そして夏野菜の種類と効果についてご紹介しました。
旬の食べ物は体に良いと言われますが、やはり夏野菜には夏に必要な栄養素が多く含まれており、体が喜ぶ効果を得ることができます。
美容に良い効果も多いので、体の中から美肌やアンチエイジングをつくることもできますね。
これから夏本番がやってきます。
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